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コムスン問題とグッドウィル問題 [事件、ニュース]

折口バッシングについて書いたのはおとといの話だというのに、既にコムスン報道は下火である。
進展がないのでそれが当然とは思いつつ、情報消費の早さに驚く。数日だけセンセーショナルにバッシングして、問題は解決していないのにもう終わったこと扱いかよ。気が済んだってことか、飽きたってことか。
昨日放送のクローズアップ現代で、いわゆるネカフェ難民を主題にした「新しい貧困」について扱っていた。それでアッと思ったのは、番組内で紹介されている派遣会社がグッドウィルだったことだ。派遣会社の不当な給与ピンはね(紹介されていたケースでは、給与の50%近くを派遣会社が取得)などに抗議して、労働組合が団体交渉を行っているという内容だった。
NHKなのでもちろん社名が出ないようにはなっていたが、一瞬だけ映った社名がグッドウィルだった。グッドウィルユニオンのHPと番組内容を照らし合わせても、あの企業がグッドウィルであることは間違いなさそうだ。

折口を批判するなら、コムスンの不正申告だけじゃなく、そもそもグッドウィルってどうなのよ?って話も出てこなければおかしいじゃないか。
私は派遣業界に詳しくないので、これがグッドウィルだけの特筆すべき問題・程度なのか、派遣業界全体に蔓延している一般的な問題なのかは分からない。まぁ、程度はともかく、すべての派遣会社が仲介料としてかなりの金額を取得していることは間違いないわけだが、いずれにしたって酷い話だ。
コムスン問題では従業員の過酷な労働状況が多少はテレビ報道されているものの、なんていうかどれも実に情緒的な内容で、実際の仕組みについての問題点などは出てこない。
コムスンの不正申告問題もグッドウィルの労働問題も「会社が儲かればそれでいい」という姿勢が、共通して問題の根底にあるにも関わらず、一方は大きく報道され、一方はほとんど報じられない。既に国が認めたような不祥事は、年金問題から目をそらすためにも過熱報道するが、同じ会社がやっている「貧困助長」のシステムについては触れないと、そういうことかよ。
しかも、コムスンのほうは行政処分を受けた「既にそこそこの対処がなされた問題」だが、グッドウィルは極めて合法的に大問題を引き起こしている「まったく対処されていない問題」であって、これからどうしていくべきかを考えるなら、グッドウィルに代表される派遣問題のほうが大きく報じられたって良いはずだ。
なにしろ、貧困を助長する合法的なシステムがある、ということなのだから。

【コムスンユニオンの紹介】
http://www.kokuminrengo.net/2000/200010-union-kmsn.htm
【グッドウィルユニオンHP】
http://ameblo.jp/goodwillunion/


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