SSブログ

尾辻かな子は、なぜ民主党から立候補するのか [LGBT]

レズビアンであることをカミングアウトしている尾辻かな子(元・大阪府議会議員)が民主党から参院選に出馬すると聞いたときは驚いた。国政に立候補したことに驚いたわけでも、民主党が公認したことに驚いたわけでもない。端的に言えば「なぜ、社民党ではなく民主党を選んだのか?」という疑問が、即座に頭に浮かんだのだ。
尾辻かな子は、福島瑞穂・保坂展人など社民党議員との親交が深い。いつか政党の公認で立候補するなら、私は当然、社民党なのだろうと思っていた。
彼女が打ち出している「だれもが自分らしく生きられる、多様性を認める社会へ」とのスローガンも、野党的であるだけではなく社民・共産的だし、府議会議員時代を「112人いる議員の中で、7人しかいない女性議員の一人だった」と振り返ることも、フェミニストである福島瑞穂が好みそうな立ち位置である。
社民党議員との深い「連帯」の経緯がありつつ、なぜ尾辻かな子は民主党を選んだのか?
しかも今回の出馬に関しては、民主党から要請があったわけではなく、尾辻候補本人が民主党の公募に応募し、候補者となった経緯がある。つまり尾辻候補は、積極的に、民主党を選んでいる。

もちろん選挙の候補者選択に関しては、国民に見えない部分でありとあらゆる損得や交渉が行き交うだろうから、単純なことは言えないが、彼女の立候補時のスピーチに、その理由のひとつが垣間見えるように思う。
スピーチの中で尾辻候補は「野党第一党が(レズビアンである)私に対して公認を出したことは、まさに画期的」と述べている。この「野党第一党」が鍵を握るのだろうと感じる。
おそらく、セクシャルマイノリティ(への人権)問題の当事者である尾辻候補には「一日も早く同性愛者をパブリックな存在として打ち出し、絶対に勝たなければいけない」との気持ちがあるだろう。出馬が大手メディアでも注目される今、仮に落選すれば「やっぱり同性愛者なんてごく少数だし、それを社会は支持していない」との偏見を証明することにもなりかねない。
そのためには、やはりマイナーな社民党ではなく、野党第一党である民主党。なのではないか。
仮にそうだとすれば、それは(政治理念としてはともかく)戦略的には大正解かもしれない。自民党への支持が急落する中、その選択はますます「戦略的に正しいもの」となりつつあるだろう。

彼女のホームページや発言を見ても、未だに具体的な政策はよく分からないが、「とにかく当事者が国政に参加することが大切」であるのも事実だ。
あとわずかで選挙告示。日本初のレズビアン議員は誕生するか。

【ビデオニュース「レズビアンの候補が国政に挑戦」】
http://www.videonews.com/press-club/0704/001107.php
【保坂展人による東京レズビアン&ゲイパレード行進報告】
http://www.youtube.com/watch?v=QV3EU1p2CEE
【保坂展人のどこどこ日記「東京レズビアン&ゲイパレードに行ってきた」】
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/1f0c2f22633b5759a9c0908636346f3c


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 2

Izumi

はじめまして。
いいブログだと思いました。

http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/07saninsen/votematch/etc/index.html

↑コレをやると、一番最後にそれぞれの候補との一致点を比較できます。 比例→民主党を選ぶと、昨今の政治課題に対する尾辻候補の回答からおおまかな方向が見えると思います。
by Izumi (2007-07-10 18:55) 

sasakich

>Izumiさん

初めまして。コメントありがとうございます。
おもしろいテスト?があるんですね~。さっそく、やりました(笑)
○○候補との一致は何%!とかも出来ると良いんですけどね。
by sasakich (2007-07-10 23:02) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。